研究室の掟:配属されたら必ず守ってください


 これまで述べてきたことを,「研究室の掟」として,以下にまとめます.この掟を遵守することに同意する学生さんのみを受け入れたいと考えます,

 

その1】自主的に研究に取り組み,研究室にほぼ毎日顔を出し,人間関係を重視する

 

 研究室所属後は,大学での生活の中心は研究室となります.研究室中心の生活を心がけ,教員はもとより先輩,後輩,同級生との連絡を密にすること.人間関係の形成は,卒業論文研究,修士論文研究を遂行する上で,すべての基本となる重要事項です.

 研究室での過ごし方として,

  • 教員,先輩からの新たな連絡がないか確認する.
  • 先輩に研究に関する相談を聞いてもらう.
  • 自分の勉強(研究もしくは授業に関連すること)をする.
  • 実験,もしくはその準備をする.
  • 研究室の仲間と情報交換(おしゃべり)をする. 
  • 人生について考える.
  • その他

 

【その2】他人の発表に対して必ず質問すること

 

 他人の発表を聞いているときには,本人のイイタイコトが何で,どこが重要な部分であるか理解するために,頭をフル回転させること.その過程で発生した疑問点は.メモしておき,発表終了後に質問すること.それが,発表者の努力に対する礼儀であると理解すること.

 欧米では,他人の発表を聴講したにもかかわらず,何も質問しない場合,あなたが思っていることを次の2つのいずれかであると周囲が思います.

  1. 「君の発表はあまりにもつまらない内容だったので,質問する気にもならない.」
  2. 「私は,バカなので,あなたの話を全く理解できなかった.」

 いずれにしても,苦労して発表資料を作成した発表者に対してまったく失礼な態度です.

 

【その3】自立した研究者・技術者の卵となれるよう日々努力すること

 

 具体的には,

  • 自分で自分の研究の意義を理解している
  • 水書や先輩学生との意思疎通が十分にできている
  • 目標を明確にして研究に取り組んでいる
  • 次に何をすべきか,いつも考えている
  • 研究活動を研究ノートに毎日記録している

 などです.

 

【その4】安全のために実験室の整理・整頓を心がけること

 

 乱雑な実験室では,使いたい物がすぐに見つからず,探す手間と時間のロスが発生することは明らかです.それ以上に重要な問題は安全です.衝撃波管は,「危険な実験装置」であることを肝に銘じてください.整理整頓されていない実験室での作業は,「けが」,「事故」につながります.遊び気分で衝撃波管実験を行わないこと.取り返しのつかない悲劇の原因となります.安全に実験を行うための第一歩として,実験準備,実験中,実験後においては,使用した工具の整理,ケーブル類の固定・取り外し,ゴミの始末などに常に気を配ることを心がけること.

 

【その5】実験時には保護具を着用すること

 

 安全確保のため,実験時には保護具の着用を義務づけます.当研究室の実験は,重量物の取り外し,取り付け,また,ボルトの締め付け,解放,といった作業が不可欠です.また,実験室の床には角部をもつ実験機材が設置されています.すなわち,実験室内は油断をするとけがの元となるもので溢れています.そのため,けがをしないた,また不幸にもけがをした場合にそのひどいけがにならないために,実験時には,作業着の着用(各自用意),安全靴,手袋(必要に応じて),耳あて(大気開放での衝撃波管作動時),ゴーグル(飛散物がある場合)などの保護具を必ず着用すること.

 

【その6】実験室内での飲食厳禁

 

 油分や水分が実験機器の故障や測定精度低下につながるため,実験室内での飲食を禁止します.衝撃波管をはじめ,レーザ,光学系,精密計測機器,パソコンなどの装置は,水をかぶったり,油分が付着すると,実験時の破損,機能不全,測定精度の低下が発生します.影響は,自分以外の他の学生の研究にも影響を与えることになります.飲食は実験室外で行うこと.